2015年に日本に初上陸して以降、その数をどんどん増やしているブルーボトルコーヒー。路面店の多くは既存の建物をリノベーションして活用されていて、建築関係者の間でも度々話題になっています。

なかでも京都1号店として南禅寺エリアにオープンした《ブルーボトルコーヒー京都カフェ》は、築100年を超える京町屋のリノベーション。設計は清澄白河にできた国内1号店と同じく、スキーマ建築計画の長坂常さんが手掛けています。

店舗数が増え、商品自体は現在ではオンラインショップ*1でも購入可能とはいえ、日本文化を象徴する空間で味わうコーヒーは魅力的。京都・南禅寺という観光地の真っ只中に建っていることもあり、足を運んできました。

*1:オンラインショップは2020年にオープン。以下URLより。
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ブルーボトルコーヒー公式オンラインストア

ブルーボトルコーヒー京都カフェの外観。南禅寺中門へと続く通りに建つ。物販棟とカフェ棟とで建屋が分かれており、通りに面しているのは物販棟

正面からの外観。一見は京町家で、表の看板がなければブルーボトルコーヒーの店舗があること自体気が付かないほど

左:物販棟の脇から奥に伸びる路地のような通路。奥にカフェ棟が見える/右:おなじみのブルーボトルコーヒーの看板。建物に店名を掲げない代わりに通りにその存在を知らせる

カフェ棟外観。中庭を挟んで物販棟と向かい合って建つ。通りに面していないためか外観も大きく手が加えられており、全面ガラス張りの開放的な外観に

中庭を挟んで向かい合うカフェ棟(左)と物販棟(右)。通り側の外観と比べると、物販棟も開放的な設えに改修されている。中庭を介して互いを行き来することも可能

カフェ棟内観。二階の床が撤去されたことで生まれた二層吹抜でダイナミックな印象に。2階はブルーボトルコーヒーのオフィスとして活用されている

左:カフェ棟内観。カウンターのすぐ脇に設けられた大テーブルでコーヒーが出来上がるのを待つ。四角形を描くように配置された細く繊細な照明によって、古民家の空間が一気に現代的な印象に/右:小上がりなどを活用しながら様々なかたちの席が設けられている。中庭を挟んだ奥にも席がある

左:コーヒーをハンドドリップしている姿を目にしながら出来上がるのを待つ/右:床から小上がり、カウンターまですべて同じ素材で仕上げられている。材料は砂利を混ぜ込まれたテラゾー(人工大理石)だそう

カフェ棟内部から中庭を眺める。床仕上に同じ素材が使用されているせいか屋内から向かいの物販棟までひとつながりの空間として感じられる

左:カフェ棟の中庭。新たに設けられたものだけでなく、元々の京町家が持つ要素が空間に活かされている/右:中庭奥に設けられた席

左:スピーカーや制気口など現代的な設備もさりげなく設置されている/右:カフェのトイレ内手洗い。昔ながらの洗面台を使用している一方、鏡はフレームレスの洗練された設え。長坂さんならではの心地よい新旧のバランス感は、言語化しにくくなかなか真似できない

物販棟内観。こちらにも大テーブルがありゆったりと過ごすことができる。商品の販売は自動販売機も併用しているよう

物販棟内観。古民家の風合いをあえて補修しすぎないことで、これまで積み重ねられてきた歴史を体感できる空間に。ブルーボトルコーヒーのアイコンがアクセントとして映える

ブルーボトルコーヒーのワッフルとコーヒー

この店舗を設計した長坂常さんは、国内1号店である《ブルーボトルコーヒー清澄白河ロースタリー&カフェ》を始めとして、ブルーボトルコーヒーの店舗のほとんどを設計した建築家。清澄白河の店舗も元々倉庫だった建物を改修し、カフェ兼焙煎所として活用されています。

元々は国内8号店としてこの店舗をオープンしたブルーボトルコーヒーも、2026年3月時点では30店舗を超えているよう。サードウェーブコーヒーの火付け役とも言える味をどこでも味わえるようになった一方で、この京都カフェでは毎年期間限定でコーヒーのコースを味わえるそうです*2

会場としては、はなれ(物販棟)の2階で楽しめるようですが、ここは元々オフィスとして活用されていた場所。コースを展開するにあたってリニューアルが行われたようなので、コース自体はもちろん、空間を体験しに近々また足を運んできたいと思います。

ブルーボトルコーヒー京都カフェ
[完成]2018年
[用途]カフェ
[設計]スキーマ建築計画
[所在地]京都府京都市左京区南禅寺草川町64
[HP(PR)]ブルーボトルコーヒー公式オンラインストア

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ブルーボトルコーヒー公式オンラインストア